秘書検定は転職活動にも活かせる!
試験の概要も合わせてご紹介

秘書 検定

自分のスキルアップやキャリアアップを考えたときに、何か資格を取得しようと検討する方は多いです。そのなかで、秘書検定に興味をもつ人も多いのではないでしょうか。この記事では、転職において秘書検定がどのように役立つ資格なのか、また検定の内容について解説します。ぜひ参考にしてください。

秘書検定とは

「秘書」という名称のとおり、秘書業務に関する資格ですが、「社会人としてのビジネスマナーや一般常識、コミュニケーション能力」を秘書技能とし、出題されています。準1級と1級は実技(面接)の試験もあり、実際に身についているかもポイントになります。

秘書検定は、実務技能検定協会が年3回(準1級と1級は年2回)実施する民間資格です。秘書検定の受験資格は年齢や性別、学歴などによる制限がなく、誰でも受験できるのが魅力的な試験です。就職や転職に活かす観点などから、近年ビジネスマナーを学びなおしたいと考える社会人の受験者も増えています。

秘書検定を持っていることのメリット

秘書検定を実施する実務技能検定協会によると、感じの良さとは「表情」「態度」「振る舞い」「言葉遣い」「話し方」などの人柄の要素から構成されるとしています。秘書検定の勉強によって、相手に感じがよいと思われるマナーや細かな気配り、秘書的なセンスなどは社内外問わず信頼されるビジネスパーソンとしての土台になるでしょう。

これから社会人になる人や社会人経験の浅い人ならば、敬語や身だしなみといったビジネスマナーや知識など社会人としての一般常識の勉強にもなります。

メリットになると考えられている級は?

秘書検定には4つのレベル(級)があります。そのなかで、上位から2番目の準1級は就職の面接対策にも有効です。転職の際の武器として受験する場合も、できれば準1級以上を狙いたいところです。転職では過去の経験や実績などが重視されますが、転職先の仕事内容において、秘書検定の内容とマッチした部分がある場合も強いアピールポイントになります。

秘書検定の概要

ここでは、秘書検定の概要をわかりやすく解説します。秘書検定は、難易度順に1級、準1級、2級、3級にわかれています。試験実施日は年2〜3回ありますので、1年で複数回のチャレンジも可能です。試験会場は各都道府県の主要都市を中心に、ブロック化されたなかで最寄りの会場を選ぶことができます。

各級で求められる内容について

秘書検定の筆記試験は全級で「理論」と「実技」にわかれます。

・理論 … 必要とされる資質、職務知識、一般知識
・実技 … マナー・接遇、技能

・3級 … 基本的なビジネスマナーが中心となります。上司が仕事をしやすいように、秘書としてどのようなことに配慮するかなどの出題がされます。すでに社会人として働いているならば、受験の必要性は低いでしょう。
・2級 … 上司のサポートをするために、主に仕事の優先順位を考えられるかが問われます。また、業務に対する効率のよさも試されます。新社会人だけでなく、すでに社会人経験を積んでいる方にも、受験することで身につけたスキルの確認や見直しをすることができるでしょう。
・準1級 … 中堅レベルの秘書として、判断力や対応力が求められるレベルです。準1級からは実技試験もあるため、ロールプレイングによる評価も含まれます。2級に比べて試験内容は大幅にレベルアップします。
・1級 … 上級レベルの秘書としての実力が判断されます。先を見据えた適切な物事の判断力や対応力が必要になる内容です。準1級よりさらに高いレベルが求められます。

このように、3級から1級まで段階的にレベルが上がります。大枠の試験内容を把握して、対策に活かしてください。

試験方式

秘書検定の試験方式は、筆記試験と実技試験があります。前述のとおり、実技試験は準1級と1級のみの実施です。筆記試験は各級とも選択問題(マークシート方式)と記述問題になりますが、級により選択問題と記述問題の比率が変わり、準1級や1級では記述問題の割合が増えていきます。

筆記試験の時間の目安は、級によって多少異なりますが120分程度です。また、準1級と1級の実技試験は、10分程度で行います。準1級では3人1組、1級では2人1組で実施されます。 試験の流れは、面接室に向かう前に課題が提示されて数分程度で覚え、その後面接室で上司役や来客役の審査員を相手にロールプレイングを実施します。最後は審査員からのコメントがあります。

難易度

3級は秘書になるための最低限の知識を問われるので、難易度はさほど高くありません。独学でも十分に対応できるため、書店などで販売されているテキストで学習してもよいでしょう。

2級になると3級の出題内容だけではなく、接遇用語や敬語についても出題されます。しかし、社会人経験にもよりますが、2級も独学で対応可能な範囲です。3級と同様に、テキストを購入して繰り返しの学習を行うようにしましょう。

準1級からは筆記試験の記述問題が増えますので、難易度も高まります。筆記試験対策は独学では難しいケースがあります。また、準1級からは実技試験もあるので、通信講座や専門学校での学習も検討してみるとよいでしょう。

なお、実技試験は、筆記試験に合格しなければ受験できません。実技試験の内容は、試験の当日に伝えられるため、過去の事例などを勉強しておく必要があります。1級となると、さらに難易度が上がりますので、計画的な試験対策が必要です。

合格率

級ごとの難易度にともなって、合格率にも違いがあります。たとえば、第119回実施の試験結果では、3級は52.5%、2級は48.9%、準1級は44.1%、1級は25.3%となっています。準1級と1級は合格率からみても難しい検定試験であることがわかります。

なお、試験は理論と実技の2つに区分され、それぞれで60%以上の正答率が合格基準です。理論、もしくは実技だけ60%以上の正解があっても合格となりません。幅広い勉強が必要になります。

参考:ビジネス系検定 受検者状況

秘書検定が転職で有利になるのは何級から?

秘書検定は、合格するとそれぞれの級のレベルに応じた能力があることが客観的に認められます。一般的に就職や転職に有利に働くのは2級以上といわれています。なぜなら3級では、秘書の基本業務の知識や社会人として求められる基本的なマナーが問われる試験となっているためです。

また、秘書検定準1級と1級は実技(面接)試験があるため、理解しているだけではなく、実際に行動で示せることが試されます。秘書を目指す方に限らず、秘書スキルをもっていることは転職先へのアピールになるでしょう。

秘書検定を転職活動に活かすには

秘書検定の取得を目指すことで、さまざまな能力を身につけることができます。しかし、実際には秘書検定保有を必須とする職業が存在するわけではありません。秘書として働く場合も、すべての企業が秘書検定の合格を義務付けていません。ただし、秘書検定で問われる内容は秘書としてだけではなく、社会人としても必要な知識やスキルです。どの職業に就くとしても有効な資格になります。

また、前述のとおり準1級や1級は、秘書や事務職を目指す人には有効です。自分の能力を示す資格としても活用できるでしょう。

秘書以外にもこのスキルはこういう仕事でも活かせる

秘書検定は秘書業務に限ったものではなく「社会人としてのビジネスマナーや一般常識、コミュニケーション能力」を身につけることができます。

たとえば、営業職の場合は、応接室やタクシー乗車の際の正しい席次、管理部門では、文書作成や管理方法、弔事対応、カスタマーサポートや接客業では、正しい敬語の使い方、クレーム対応等、状況を的確に判断し対応する力がつき、それぞれの分野で能力を発揮することができます。秘書検定をとおして、人と接することに自信がつくでしょう。

まとめ

秘書検定は3級から1級まで4つのレベルで実施されています。それぞれ問われるスキルや知識のレベルは異なりますが、準1級や1級に合格すれば、就職や転職に有利になります。秘書以外の職種でも、一定以上のビジネススキルがあると判断されるでしょう。秘書検定を活かした転職を考えているならば マンパワーグループの転職サイトCAREECRE(キャリクル)に相談してみてはどうでしょうか。履歴書や職務経歴書の書き方、自己PRの方法、面接対策などもサポートしてくれます。登録は無料ですので、ぜひ活用してみてください。

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