プレゼンが上手い人、下手な人の違いはどこにあるのでしょうか。わかりやすく、おもしろいプレゼンに聞き手として参加すると、プレゼンの勉強にもなりますよね。しかし、いざ自身のプレゼンに活かそうと思うと上手くいかない…と悩むこともあるでしょう。
この記事では、プレゼンが上手くなるコツを具体的に解説します。プレゼンの目的や、よいプレゼンの特徴についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。魅力あるプレゼンで、より多くの人を惹きつけましょう。
【目 次】
●まとめ
プレゼンテーションをする目的
プレゼンテーション(Presentation)には、「表現」や「紹介」などの意味があります。ビジネスにおいては、人に知らせたい商品やサービスの情報を効果的に売り込む技法を指します。
プレゼンテーションは、商品やサービスをお知らせすることだけが目的ではありません。本当の狙いは、さまざまな課題を解決するための方法やサービスを提案し、次の行動へつなげることにあります。たとえば、プレゼンテーションで紹介した商品を購入してもらう、サービスを契約してもらう、といったことが当てはまります。
よいプレゼンテーションの特徴
よいプレゼンテーションとは、聞き手が最後まで興味をもって聞くことができるものです。資料や解説が簡単な表現で端的にまとめられているなど、わかりやすさに重点を置いたプレゼンテーションであれば、聞き手を最後まで惹きつけることができます。何を伝えたいか明確になっていればいるほど、聞き手はよい印象をもちます。
反対に、専門用語ばかり並んでいて理解しづらい、前置きが長くて大切なポイントがわかりづらいなどのプレゼンテーションでは、聞き手は話しに飽きてしまい、内容にも興味をもってもらえません。
プレゼンが上手い人ほど事前準備と練習をしている
プレゼンが上手い人ほど、しっかりとした事前準備と練習を行っています。普段から話し上手な人でも、リハーサル無しでプレゼンを成功させることは難しいでしょう。
準備はスライドや配布資料を用意するだけではありません。聞き手がどのような人たちなのか、人数や会場の配置を確認するなど、実際にプレゼンを行う環境を具体的にイメージしておく必要があります。また、友人や家族など、身近な人の前で実際にプレゼンを行い、感想や反応をもとにプレゼンの内容をブラッシュアップしていきます。
プレゼンが上手い人は、当日の状況をイメージしながら、入念な準備と確認を行ったうえで本番に臨んでいます。
プレゼンを成功させるコツ~資料編~
ここでは、プレゼンを成功させるコツを解説します。スライドや資料は、聞き手を意識しながら、以下のポイントをおさえて作成しましょう。
代表的なプレゼンの「型」を使う
プレゼンの構成をすべて自身で組み立てようとするのは大変です。プレゼンには「型」があるので、まずは、それらに当てはめて考えてみましょう。特別な構成を考えなくても、型に当てはめることで、シンプルかつわかりやすい構成にできます。
以下で代表的な3つの型を解説します。
SDS(Summary Detail Summary)法
SDS法は、要約(Summary)、詳細(Detail)、要約(Summary)でまとめる手法です。順序立てて行う一般的な説明方法といえます。
例:
「弊社の電子書籍リーダーなら、効率よく本を読むことが可能になります」(要約)
「このリーダーには3つのメリットがあります。『選んだ本を自動で読み上げてくれる』『指向音声でイヤホン無しでも音声を聞ける』『軽量薄型、防水性でどこにでも持ち運べる』の3つです。」(詳細)
「これなら時間や場所を選ばず、フリーハンドで読書を楽しむことができます」(要約)
PREP(Point Reason Example Point)法
PREP法とは、要点(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、要点(Point)でまとめる手法です。一番伝えたい要点を最初に伝え、その後で理由と具体例を説明します。最後にもう一度要点に戻ります。
例:
「このドラム式洗濯機は、従来品よりも衛生的に使えるようになりました」(要点)
「なぜなら、ゴミがたまりやすい糸くずフィルターや乾燥フィルターを、簡単に取り外して丸洗いできるようになったからです」(理由)
「これまでのように、糸くずフィルターにゴミがたまって目詰まりしたり、乾燥フィルターにゴミがたまって乾燥時間が長くなったりすることもありません」(具体例)
「そのため、従来品よりもお手入れがしやすく、いつでもきれいな状態で洗濯できるのです」(要点)
DESC(Describe Express Suggest Consequence)法
DESC法とは、現状(Describe)、問題点(Express)、提案(Suggest)、結果(Consequence)でまとめる手法です。現在の状況に対する問題点を提示し、解決方法を提案します。最後に提案から導き出される結果を述べます。
例:
「日本の景気はやや上向きです」(現状)
「ところが、氷河期世代を始め、無職や非正規雇用の人も以前多くなっています」(問題点)
「無職や非正規雇用の人への就職支援は急務といえるでしょう」(解決方法)
「支援が正規労働者の増加をもたらし、少子化による労働力不足の解消にもつながります」(結果)
スライド1枚に対して1テーマにする
聞き手に伝えたい情報は、ひとつのテーマに絞った構成を心がけましょう。スライド1枚に対して情報をつめすぎてしまうと、聞き手に要点を理解してもらいにくくなります。スライド1枚に対して1テーマとし、他に伝えたい情報がある場合は、別途資料を配布するなど工夫しましょう。
見出しだけで内容がわかるようにする
プレゼンが上手い人の資料は、タイトルを見ただけで内容がわかるようになっています。見出しだけで大体の内容が理解できれば、聞き手は概要を把握したうえで、話しを聞くことができます。見出しは、資料の内容を表すようにして、前後の見出しとの流れにも齟齬がないようにしましょう。大見出しや小見出しにわけたり、インデックス番号を振ったりするのも効果的です。
わかりやすい言葉を見やすいフォントで表示
プレゼンは、社外や専門外の人に行うこともあります。資料はなるべく専門用語を使わず、誰にでもわかりやすい言葉を選んで作ることがポイントです。
また、文字を詰め込みすぎると読みづらいうえに、スライドに映したときにもわかりづらくなります。フォントはある程度の大きさを意識して、フォントの種類もそろえるようにしましょう。
図やイラストを入れ体裁も整える
資料の内容によっては、文字の説明だけではなく、図やイラストなどを使い、視覚的に説明するのが有効な場合もあります。使う色はベース、メイン、アクセントの3色を基本にし、右揃え、または中央揃えを活用して、全体的な体裁を整えると、見やすい資料が完成します。
文字と同じく、図やイラストも、入れすぎると要点がぼやけてしまうので適度に活用しましょう。
プレゼンを成功させるコツ~話し方編~
プレゼンの資料は万全でも、肝心の話し方が伴わなければ聞き手の心をつかめません。ここでは、話し方のコツを具体的にご紹介します。プレゼンを行うときにぜひ活用してください。
資料の読み上げで終わらない
配布されている資料を読み上げるだけだと、聞き手の興味はプレゼンの話し手やスライドではなく、資料の項目やページに移ってしまいます。見ればわかるものを読み上げるだけのプレゼンでは、つまらなさを感じる聞き手も多いでしょう。資料はなるべく見ずに視線を上げて胸を張り、自身の言葉で伝えることで説得力が増します。
「あのー」「えーっと」などで詰まらない
リズミカルでテンポのよい話し方は、聞き手も心地よく、話しの内容にどんどん惹きこまれていきます。一方で、「あのー」「えーっと」などの間投詞が多いと、リズムが途切れてしまい、歯切れが悪く聞こえてしまいます。プレゼンでは、できるだけ間投詞を入れずにテンポよく話を進めるようにしましょう。
声量や口調の速度に気を付ける
人間は感情的になると、声が大きくなったり、早口になったりしがちです。自信をもって話すことは大切ですが、熱がこもったプレゼンでは、声量や口調の速度に気を付けましょう。逆に自信のないプレゼンでは、声が小さくなるので注意するべきです。一般的に適切な話し方のスピードは「1分間に300から350文字程度」といわれています。
事例やエピソードを交える
具体的な事例やエピソードを交えると、聞き手が内容をイメージしやすくなります。著名人や有名企業の事例だけではなく、自身の体験談を交えるのもよいでしょう。また、会場全体が自分に賛同してくれるわけではありません。反論されることも踏まえて、自身の意見を述べる前には「いろいろなお考えもあるかと思いますが…」などのクッション言葉をはさむようにしましょう。
プレゼンに対する苦手意識を克服するには
プレゼンに対する苦手意識を克服するには、入念な準備と練習に加えて、自分を客観視してみることが重要です。たとえプレゼンが完璧でも、話し手の見た目が気になると、聞き手はプレゼンの内容が頭に入っていきません。身だしなみを整えてプレゼンに挑みましょう。
姿勢を正して胸を張り、聞き手のことを見ながらプレゼンを進めます。緊張する人は水を用意したり、深呼吸を試したりしてください。プレゼンは場数をこなすことで上達していきます。失敗をしても、気にせず経験を重ね、少しずつスキルアップしていきましょう。
まとめ
見やすく要点をおさえた資料の準備と、聞き取りやすく人を惹きつける話し方を練習することがプレゼンの成功につながります。上手なプレゼンのコツをつかみ、情熱的かつ論理的に、自身の企画や提案を伝えられるようになりましょう。
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