部下へ的確な指示を出すのも上司の仕事のひとつです。ところが、部下に任せる仕事の分量や内容がよくわからない、上手に仕事を振ることができないと悩む方も少なくありません。この記事では、部下への上手な仕事の振り方、NGな振り方、さらに仕事ができる上司の特徴をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
「できる」上司になるために
上司とは、プレーヤーとしてだけではなく、マネージャーとしても有能でなければなりません。自分自身の仕事以外にも、部下に仕事を振り、有能な社員に育成することも大事な仕事です。仕事を上手に振ることで、若手を育成できると評価されれば、できる上司として認められ、出世にも繋がることでしょう。自分が成長するためにも、部下への上手な仕事の振り方を身につけ、実践しましょう。
部下への仕事の振り方で生産性が上がる
仕事を進めるうえでは、上司が部下に的確に仕事を振ることができるか、振ることができないかで成果や業績が変わってきます。部下の力量や状況を判断し、仕事をしやすいように配慮したうえで、仕事を振ることができる上司なら、チーム全体の士気も上昇し、高い成果を期待できるでしょう。さらには、チームや部内全体の業務内容や業務量のバランスを把握したうえで、仕事を振れることも重要です。一方で、いい加減に仕事を振る上司は、チーム全体の士気を低下させ、生産性も下げてしまいます。
NGな仕事の振り方とは?
部下の士気が上がらないと悩んでいる方は、もしかすると、NGな仕事の振り方をしているのかもしれません。ここでは、NGな仕事の振り方をチェックしましょう。
仕事を丸投げする
「仕事を丸投げする」とは、仕事のやり方や進め方に対して、十分な説明を行わない、かつ部下からの質問も受けつけない仕事の振り方です。部下からすると、どのように仕事を進めてよいのか分からないまま放置されることになります。面倒な仕事を押しつけられたとも感じてしまうため、モチベーションも下がってしまいます。
仕事を投げっぱなしにする
部下に仕事を振ったあとは、上司として進捗状況や、部下が何か困っていないか、円滑に仕事が進められているかを把握しなければいけません。ところが、仕事を部下に振ったあとで、状況を確認せず、相談や質問も受けない投げっぱなしの状態にすると、部下のやる気は落ちてしまいます。
無茶な振り方をする
仕事を期日通りに完了させるためには、内容や量によって、期限やでき栄えを決め、部下に振る必要があります。部下の力量や現在抱えている仕事の量などを確認せず、無理のある量や期限の仕事を振る、いわゆる「無茶振り」はNGな仕事の振り方です。
部下へ無茶振りをする背景には、ほかから負担の大きな仕事を振られて断れなかったが、自分では対応できない、または、自分や部下の力量を見誤って引き受けた、というケースが多いです。
上手に仕事を振るポイントとは?
上手に部下へ仕事を振ることができれば、できる上司への第一歩です。上手に部下へ仕事を振る際のポイントを見てみましょう。
部下の仕事の状況を把握しておく
仕事を振る前に、部下の仕事の状況を把握しておきましょう。部下にほかの仕事がないか、ある場合にはどの仕事を優先させるべきかなどを確認したうえで、仕事を振っていきます。特定の部下にばかり負担がかからないように、チームや部内のメンバーそれぞれの業務分担を把握しておくことも重要です。
有能な部下にどうしても負担がかかる場合は、ねぎらいの言葉をかけたり、評価を上げたりというフォローが必要です。
責任の所在を明らかにしておく
仕事を振る際には、必ず部下に「何かあったときの責任は上司である自分がもつ」と、責任の所在をはっきり伝えましょう。責任の所在を明らかにしておくことで、部下は安心し、全力で仕事に向かうことができます。
仕事は本人を成長させるために振る
部下へ仕事を振る目的は、ただ業務を円滑に進めるだけでなく、部下を成長させるためでもあります。部下へは、期待している、成長させてあげたい、という気持ちを持って仕事を振ってあげると、本人のやる気につながります。
自分自身も業務をし、管理もこなすプレイングマネージャーの場合は「部下にやらせるより自分でやったほうが早い」と考えてしまいがちですが、今後の部下の成長も考え、仕事を任せましょう。
抽象的な表現はしない
指示したとおりに部下が仕事を進められない場合、上司の指示の方法に問題がある可能性があります。部下へ仕事の指示や内容を説明する際には、抽象的な表現は控えましょう。専門用語は使わず、分かりやすい言葉を使い、5W1H(いつ、どこで、だれと、どのように、なにを)や具体的な数値を用いて指示や説明をしましょう。
中間報告や締切について明らかにする
仕事を振る際には、部下に仕事の進捗状況について中間報告を設け、締切をはっきり伝えることが重要です。3日後など、あらかじめ中間報告の日にちを決めておくことで、仕事が順調に進んでいるのかチェックできます。
締切は、「1週間以内」など曖昧に決めるのではなく、「〇月☓日まで」など、具体的な日時を設定して伝えましょう。
お願いする際にメモやメールなどで記録を残す
仕事を部下へ振る際には、口頭ではなくメモやメールで行い、仕事の依頼を形にして残しましょう。依頼を形にすることで、部下も「仕事を任された」という気持ちが強くなります。さらに、具体的な指示が多い場合、箇条書きで依頼と一緒に記載しておけば、部下が都度確認しながら仕事を進められます。
放置せずに適宜声をかける
仕事を振ったあとに部下を放置してしまうと、丸投げしたのと同じことになります。部下に仕事を任せつつも、「いつでも気にかけている」というスタンスで接するようにしましょう。具体的には、「何か困ったことはありませんか」と声をかけるのが有効です。部下としても、上司が気にかけてくれていると感じ、安心して仕事を進められます。また、ミスや誤りをしてしまった場合も、報告や相談につながるため、フォローも早くでき、被害を最小限に食い止められるでしょう。
仕事の結果をフィードバックさせる
仕事を部下に振ることは、部下を成長させる絶好の機会です。仕事が終わったら結果をフィードバックさせましょう。ミスがあった場合には、ミスを防ぐための解決策に気づかせ、次の業務に活かします。ミスを指摘して、ただ叱責するのではなく、フィードバックをさせることで、部下自身の成長につなげましょう。
まとめ
部下へ仕事を振る際には、丸投げや無茶ぶりはNGです。部下へ仕事を任せ、成長させる目的で仕事を依頼しましょう。具体的な指示を出し、都度声をかけることで部下を育成でき、自分自身も成長できます。
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