履歴書を書くとき、正しく書けているか不安な人も多いでしょう。特に資格欄は希望する会社へアピールをする際に大切なポイントになります。ぜひ正しい書き方やルールを知っておきたいですよね。
この記事では、履歴書の免許・資格欄を書くときの基本ルールを紹介していきます。免許・資格欄を書く際に知っておきたいポイントや、書くべき資格などについても解説していきますのでぜひ履歴書を書く際に役立ててください。
免許・資格欄を書く際の基本
履歴書を書くうえで気になる免許・資格欄の基本ルールを解説していきます。
書く順番は決まっている?
書く順番に明確なルールはありませんが、運転免許、運転免許以外の免許、資格の順番に書きましょう。
書く順番で注意するべきなのは、資格を取得した年月日についてです。免許証や合格証が交付された日ではなく、取得日を確認して、取得日が早い順に書くようにしましょう。
運転免許だけは年月日順ではなく、採用担当者の目に入りやすい最初に書いておきましょう。
略称ではなく正式名称を記載する
免許・資格は略称ではなく正式名称で書きましょう。「普通免許」「秘書検定」など普段耳にする言葉ではなく、普通免許なら「普通自動車第一種運転免許」秘書検定なら「秘書技能検定○級」、英検は「実用英語技能検定」となります。
簿記検定は複数の団体により実施されているのでそれぞれの団体名から始まる正式名称での記載が必要です。正式名称の後には「取得」「合格」なども忘れずに書いてください。
西暦・和暦は統一する
免許や資格を取得した年月日の西暦・和暦どちらを書いても構いませんが統一しましょう。
学歴・職歴欄で「平成○年」と記載している場合は、免許・資格欄でも同じように和暦で統一したほうがスマートです。
その他の基本ルール
免許・資格欄を書き終えたら最後に「以上」と付け加えましょう。免許や資格がない場合は「特になし」と書きます。履歴書はできるだけ埋めたほうがよいですが、無理に書く必要はありません。
運転免許の書き方とポイント
運転免許といってもATやMTなどがあります。ここではポイントや書き方について解説していきます。
自動車運転免許の種類一覧
道路交通法改正により免許の種類が変わっていることもありますので、履歴書を書くときは実際の自分の運転免許証も確認しておきましょう。
運転免許証の種類欄に15種類が書かれているため、自分がどれを取得しているのかが確認できます。
前述した通り、履歴書に書く際には、正式名称で書きましょう。
運転免許は目につきやすい最初に書く
運転免許に関しては、取得年月日順にならなくても最初に書きましょう。先に運転免許を書き、その後は取得した順で資格を下に並べていくとよいです。
免許・資格欄には運転免許だけを書く人も多く、最初に運転免許を書くことで、採用担当者に「運転免許をもっている」と把握してもらいやすくなります。
「取得」はどこに書く?
運転免許を書いた後、一文字分のスペースをあけて「取得」と付け足しましょう。「普通自動車第一種運転免許」だけでなく、「普通自動車第一種運転免許 取得」と書くことでより丁寧な印象を与えられます。
「AT」「MT」は必要か
ATやMTについては、マニュアル免許(MT)の所持が必要な職場や業種の場合は書きましょう。書き方は、ATのみの免許の場合は「普通自動車第一種運転免許(AT限定)」と書きます。
マニュアル免許を持っている場合はかっこ書き部分を無くしてそのまま「普通自動車第一種運転免許」だけで大丈夫です。
マニュアル免許が必要のない職場ではATも省略して書くことができます。
複数の運転免許をもっている場合の書き方
複数の運転免許をもっている場合は、取得した年月日の早い順に書いていきます。免許証には15種類までしか表示されないので、バイク関係の免許で複数を取得している場合などは運転免許経歴証明書を発行してもらいましょう。
運転免許経歴証明書の発行は、警察署もしくは自動車安全運転センターで証明書申込用紙をもらうことができます。
免許の数が多くて書ききれない場合は、仕事で必要になりそうな免許を書きましょう。複数もっていてどれを書くのかを迷うときは、たとえば大型と普通なら「大型自動車免許」を書きます。
普通自動車免許のみが書かれていると、普通自動車だけしか運転できないと思われてしまうので、大型と普通を持っているなら履歴書には大型自動車を書き、面接時に「普通自動車も運転できます」と伝えましょう。
2017年3月~運転免許の分類が変わり注意が必要!
2017年3月12日の道路交通法改正で、運転免許の分類が変わり、新たに準中型免許が増えました。準中型免許では、車両総重量7.5トン未満の車両を運転できます。
普通免許はこれまで5トン未満まででしたが、準中型が増えたことにより3.5トン未満の自動車に限られてしまいます。
準中型免許は普通免許なしでも取得できるので、これから運転免許を取得する方は「3.5トン未満まで運転できる普通免許」なのか「7.5トン未満まで運転できる準中型免許」なのかを選択することになります。
2017年3月12日以前に普通免許を取得している人は引き続き5トンまでの自動車を運転でき、免許更新の際に「普通」から「準中型」に表記が変更になります。自分の運転免許がどこに当てはまるのかは免許証を見て表記を確認しておきましょう。
参考:平成27年改正道路交通法リーフレットB 警察庁
資格の書き方とポイント
複数資格があって書ききれない場合や、これから取得予定の資格についてなど、書き方のポイントを解説していきます。
応募する企業に関連するものから書く
たくさん資格をもっているのなら、何を書いて何を書かないのかを取捨選択する必要があります。希望する職場・業種に関連した資格を優先して書いていきましょう。
ITパスポートはパソコンや情報処理の基礎力をアピールでき、メディカルクラークは医療事務の知識があることをしめせます。
しかしITパスポートもメディカルクラークもまったく関係ない職場であれば、それを選んで書くことでむしろ「なぜ応募したのか」と思われてしまうため、希望する職場を考えて履歴書に書く資格を選ぶとよいです。
また、希望する職場でよく使う資格なら、実務経験はどれくらいあるのかなども追加で書くのもおすすめです。
「取得」「合格」の書き方
取得と合格は資格の種類によって書き分けます。資格名の後に一文字分のスペースを空けて忘れずに書きましょう。
免許証が交付されるものは「取得」、TOEICなどの点数が出る試験も「取得」と履歴書に書きます。合格証・認定証が発行されるだけの場合は「合格」になります。
これから取得予定の資格は書いてもよい?
これから取得予定の資格については、希望する業種に関連する資格であれば書いても基本的には大丈夫です。
書き方は「現在 TOEIC700点を目標に勉強中」「秘書技能検定○級に向けて勉強中」などになります。すでに合格見込みの資格がある場合は、「○月に取得予定」などと書いておくとよいでしょう。
ただ、企業によっては「取得してから書いて欲しい」と思われる場合もありますので注意が必要です。
「記載すべき資格」と「記載しなくてよい資格」とは
履歴書の免許・資格欄に「記載すべき資格」と「記載しなくてよい資格」について解説していきます。
記載すべき資格
普通自動車免許
自動車の免許は希望する職場で使わない場合でも書いてきましょう。免許をもっていれば、今は必要なくても今後活かせる場面があるかもしれません。
国家資格
国家資格についても職場や業種関係なく書いておきましょう。取得が難しい国家資格は、たとえ関係のない業種でも勉強熱心な姿勢をしめせるので好印象を与えられます。
語学系の資格
TOEICをはじめとした語学系の資格は、雇用先企業での仕事の幅も広がることもあるので、高い点数を取得している場合は必ず書きましょう。
なお、TOEICは600点以上でビジネスで求められる基準値になり、外資系の企業なら700点以上が求められます。600点以下の場合は企業によってはむしろマイナスイメージになる可能性もあるため注意が必要です。
記入の際は試験日と正式名称(TOEIC 公開テスト)と記載し、IPテストのスコアを記入する場合は「IPテスト」と記入します。なお、IPテストをスコアとして認めない企業もあります。スコアは「150点/200点」という形で書きましょう。
パソコンスキルを認定する資格
どの業種でも比較的よく使われるMicrosoft Officeの資格は取得しているのならば書いておくとよいでしょう。パソコンスキルはどの業界でも使う機会が多いため、重宝される資格になります。
記載しなくてよい資格
簡単に取得できる資格
英検5級など、簡単に取得できてしまう資格はあまり書かないほうがよいでしょう。前述した通り、TOEICも500点などと書いてはマイナスイメージになる場合があります。
応募先の業務に関係のない資格
希望する職場・業種にまったく関係のない趣味やスポーツ系の資格は、面接時に話題になることもあるので免許・資格欄ではなく、趣味・特技欄に記入するのをおすすめします。
資格がない場合はどうする?
書くべき資格がない場合は「特になし」と書きましょう。しかし、履歴書は空欄を少なくしてできるだけ埋めておくと採用担当者に好印象を与えられます。
真っ白な履歴書より、細かく書き込まれている履歴書のほうが意欲が高く感じられます。資格に向けて勉強中などアピールできるものがあれば書き込んでおきましょう。
まとめ
この記事では、履歴書の免許欄・資格欄を書く際の基本ルールや、運転免許証の種類などについて解説してきました。しかし、解説を読んでも「この場合はどうすれば」など疑問点が出てくる場合もあります。
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