円満退職でスムーズに転職しよう!
退職に適した時期や方法を解説

退職 時期

お世話になった職場を辞める際には、できるだけ円満に退職したいものです。そこで、転職を考えている人に向けて、退職に適した時期や円満退職までの方法を具体的に解説していきます。退職の流れと適した時期を把握して、スムーズな転職ができるよう役立てていきましょう。

退職に適した時期とは?

無計画に退職してしまうと、その後の生活にも影響が出ます。ここでは、転職先を退職の前と後のどちらで決めるという観点で解説します。

転職先を決めてから退職する場合

転職先を決めてから転職したい場合は、求人が多く出されている時期を狙うといいでしょう。年間を通して求人が多くなるのは、10月と3月です。その時期を狙って在職中から転職活動を行いましょう。求人のピークである10月にあわせて転職活動をするのであれば、退職時期は12月末が理想です。3月にあわせるのであれば、3月末か4月末の退職がいいでしょう。

また、退職日は転職先の会社に入社する前日にしましょう。理由は雇用の空白期間をつくってしまうと、例え一日であっても国民健康保険に切り替わってしまい、自己負担額が増えるからです。

退職後に転職先を決める場合

退職後に転職先を決める場合は、生活費などの金銭面で注意が必要です。自己都合で退職すると、失業後3ヶ月は失業給付金の支給がありません。

また、社会保険料は退職のタイミングに関わらず月末までかかることに加え、退職によって国民健康保険に切り替わり保険料が上がることを考慮すると、月末の退職が適切でしょう。退職後に転職先を決める場合は、収入面でのデメリットを考え、有給休暇や賞与時期にあわせて退職時期を検討しましょう。

職場で退職を切り出すベストな時期と注意点は?

次に、職場で退職を切り出す時期と、上司に退職を伝えるときの注意点について解説します。

上司に退職を伝える時期

退職を決意したら退職の1〜2ヶ月前に、退職の意思があることを上司に伝えましょう。会社の就業規則などで規定がある場合もあるので、確認の上で退職の意思を伝えてください。

法律では2週間前に退職の意思表示をすれば退職できると定められていますが、業務の引き継ぎなどを考えて早めに伝えるほうがよいでしょう。

退職を切り出すときの注意点

退職の意思を伝える場合、繁忙期を避けるのが望ましいです。多くの企業は12月や年度末である3月は繁忙期になります。忙しい時期に上司へ退職の相談をしても、時間をとってもらえない可能性があります。また、上司より先に同僚に退職することを伝えるのは避けましょう。噂がまわって上司の心象を悪くすることがあります。

退職時期を見誤らないためのポイントとは

退職時期を見誤ると、収入面など自分にとって不利になります。ここでは、転職を迷った場合と決断した場合でポイントを解説します。

転職を迷った場合

転職活動のメリットを考える

転職を迷ったときは、転職活動をした際のメリットについて考えてみましょう。以下はメリットの一例です。

・自分にマッチした会社が見つかるかもしれない
・何年か先に後悔する可能性が少なくなる
・多くの会社を知ることで今の会社を客観的に見ることができる

転職活動は自分の経験値にもなります。迷っているのであればとりあえず、転職活動をしてみましょう。

転職したい理由を考える

転職活動とはいっても、何から始めればいいかわからないこともあるでしょう。そのときは、転職したい理由を考えてみましょう。具体的には、今の会社を辞めたいと思った理由やその理由は転職で解決できるかなど、自分の中で整理すると方向性がつかめるかもしれません。

一度退職を切り出すと撤回するのは難しくなるため、自分の仕事観やこれからのキャリアアップについて考えて、退職の覚悟を再確認することも大切です。

転職エージェントに相談する

転職についての悩みや不安があっても、ひとりで解決できずに判断に迷うこともあります。その場合、頼れる相談相手をつくって相談しましょう。転職活動や目指している職業に詳しい人に相談するのがポイントです。

また、転職の専門知識や情報を豊富に持っている専任のコンサルタントに相談するのもおすすめです。プロに相談することで、充実した転職サポートを受けることができます。

転職を決断した場合

保険料を考慮する

前の章でも触れていますが、転職を決断したら保険料を考慮する必要があります。社会保険に加入しているのであれば、退職日は月末にしましょう。月の途中で辞めた場合、その月の保険は国民健康保険の扱いとなります。その場合、保険料は全額自己負担ですので、出費がかさんでしまいます。

有給や賞与の付与タイミングを考慮する

転職先が決まって働き始めたとしても、給料日の兼ね合いで振込みまで期間が空くこともあります。また、退職してから転職先を探す場合であれば、しばらく収入が不安定になる可能性もあります。いずれにしても有給休暇をうまく消化したり、賞与の付与タイミングを考慮しておくと収入面の不安が少なくなるでしょう。

賞与の付与タイミングや内容は雇用契約などをあらかじめ確認してくだい。

円満退職までの6ステップ

ここからは、円満退職までのステップを解説していきます。次に解説する6つのステップを順番にこなして円満退職を目指しましょう。

ステップ1:退職時期の設定をして転職活動計画を立てる

最初に、退職時期を設定して転職活動計画を立てます。転職活動をする期間や在職中に転職活動をするかどうかも決定します。そして、退職しやすい時期はいつなのかをしっかりと見極めてスケジュールに起こしていきましょう。全体のスケジュールを組み立てると、これからやるべきことが見えてきます。

ステップ2:転職活動を進める

退職時期の設定や全体的なスケジュールが決まったら、転職活動を進めていきます。在職中に転職活動を進めるのであれば、退職時期の2ヶ月以上前から始めましょう。在職中から転職活動を始めていくと、金銭的な余裕が持てるだけではなく、自分の市場価値も把握できます。今の職場と待遇面などを比較できるため、転職先が本当に最適なのかも判断できるでしょう。

ステップ3:退職意思を伝える

転職活動を通じて、転職の意思が固まったら直接口頭で、上司に退職の意思があることを伝えます。あいまいな気持ちで退職の意思を伝えると、ひきとめられる可能性があります。上司や人事担当に何をいわれても、気持ちが揺るがない退職理由を用意しましょう。いったん退職を覚悟したら、退職を認めてもらうまで諦めてはいけません。

ステップ4:退職の手続きをする

退職の意思を伝えて上司に認めてもらったら、退職の手続きに入ります。退職届の書式は就業規則などで定められている場合もあるので、上司や担当部署に確認を取りましょう。

上司からの指示がないときは、退職願を提出します。退職届よりも柔らかな印象を与えます。退職届も退職願も決められた書式がないならば、手書きかつ縦書きで書きます。手書きは誠意を感じ、縦書きはかしこまった印象となるためです。

ステップ5:引き継ぎを行う

退職届を提出したら、今の仕事の引き継ぎを行います。自分の仕事は滞りなく引き継ぎましょう。また、自分に関係のある同僚や取引先など社内外の関係者に挨拶をしに行くことも忘れないでください。直接、出向くのが難しい場合はメールや電話でしっかりと報告しましょう。有給休暇が残っていればこの時期に上手く消化します。

ステップ6:退職当日のチェック事項

退職当日は、会社に返却するものや受け取るものがないかどうかチェックしましょう。もらった名刺や仕事で使用した資料などは返却します。経費の精算があれば忘れずに受け取ってください。また、使用していたデスクやロッカー、そのほかの貸与物は掃除をしましょう。手続きなどが残っているため、退職当日は早めに出勤します。

退職理由の具体例

退職の相談を上司にするときに悩ましいのは退職理由ではないでしょうか。円満退社するには「一身上の都合」とするのが望ましいですが、ここでは具体例を紹介します。

将来の目標のため

退職理由を将来の目標のためとすると、前向きな退職と印象づきます。「これまでの業種とは違う分野に挑戦したくなった」「やりたいことができた」など、熱意をみせましょう。ただ「キャリアアップのため」だと、今の職場ではダメなのかと、ひきとめられる可能性があります。

結婚・育児

結婚や育児で退職するのはやむを得ません。上司も納得してくれるでしょう。おめでたい理由でもあるため、祝福されて円満退社になるケースが多くなります。しかし、結婚や出産の後に働きやすい環境を整えている会社もあるでしょう。ブランクから復帰できる環境があることを理由にひきとめられる可能性もあります。

介護

介護を理由に退職するのもやむを得ません。上司との退職交渉で難航することは少ないでしょう。家族の介護などは家庭環境に立ち入った情報になるため、深く聞いてくることは考えにくいです。上司には自ら細かくいわず、「親が高齢になり介護が必要となった」などシンプルに伝えるだけでいいでしょう。

退職をひきとめられた時…対処策や回答例を紹介!

退職を申し出ても、給与の見直し、キャリアアップの提示など、さまざまな条件提示でひきとめられることがあります。ありがたいことではありますが、退職の意思が固い状況でひきとめられても円満退職ができる、対処策や回答例を紹介します。

・退職理由が「結婚・育児」で、「産休の制度がある」とひきとめられた場合 「育児と仕事の両立は中途半端な状態になってしまい、自分自身でそれを許せません。」

・「将来のキャリアアップのために退職」する場合 「私のやりたいことがこの会社とは違う(実現できない)」ということを前向きにハッキリ伝えましょう。具体的に伝えることも円満退社のポイントになります。

まとめ

円満退社をするには退職に適した時期を見計らう必要があります。周りに迷惑をかけずに気持ちよく転職できるよう、ポイントを理解して転職活動を進めていきましょう。

しかし、退職日までのステップを含めた転職活動では不安や悩み、わからないことが出てくるものです。マンパワーグループのCAREECRE(キャリクル)では専任コンサルタントが転職成功までマンツーマンでサポートします。さまざまな企業への転職をサポートできますので、ぜひご利用ください。

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