仕事が忙しいと身体を労わる時間がとれないものです。日々の仕事に追われ、なかなか疲れがとれずに困っている方も多いことでしょう。この記事では、疲労の種類について明らかにし、疲れをためない方法や疲労回復におすすめの食材、簡単にできるストレッチなどをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
【目 次】
●まとめ
疲労には種類がある?
疲労には種類があることをご存知でしょうか。疲労はその種類によって症状が変わってきます。ここでは、疲労の種類について解説します。
末梢疲労(肉体的疲労)
末梢疲労とは、肉体的な疲労のことです。代表的なものとして「筋肉疲労」と「眼精疲労」について解説します。
筋肉疲労
筋肉疲労は、筋肉が原因となる疲れです。筋肉を動かすエネルギーが足りず、疲労物質がたまっている状態です。症状としては、だるさや筋肉の張りなどが挙げられます。
眼精疲労
眼精疲労は、自律神経の疲れが原因の疲労です。PCやスマートフォンを使うと、脳が興奮状態となり、交感神経が活発になります。本来、近くを見るときに優位になるのは副交感神経ですが、PC画面やスマートフォンは近くにあるにもかかわらず、交感神経が活発になってしまうという矛盾が、疲労へとつながるのです。
中枢性疲労
中枢性疲労とは、緊張状態を長時間強いられた脳の疲労です。調整能力が機能できなくなり、長期間続くと認知機能や脳機能の障害の原因にもなります。病気が原因の場合を「病的疲労」、それ以外を「生理的疲労」といいます。
病的疲労
病的疲労は、なんらかの病気が原因の疲労です。だるさや倦怠感が続き、その病気が治らない限り回復しません。悪化する場合もあるので、長期間続くときは、病院で診察を受ける必要があります。
生理的疲労
病気以外での中枢性疲労をいいます。食生活や睡眠時間の乱れ、運動不足などから引き起こされるとされています。生活習慣を改善することで、回復させることができます。
精神的疲労
身体はどこも悪くないのに、何に対しても無気力・無関心になったり、神経過敏や不安感などの症状に悩まされるのが精神的疲労です。精神が疲労して、普段どおりに心が機能しなくなるのが特徴です。
精神的疲労は、過度なストレスにより引き起こされると考えられています。食欲がでなかったり、眠りにつけなかったりと、生理的疲労につながる場合もあるので、早急な改善が必要です。
疲れを解消!ためない方法とは?
日々の仕事が忙しい方は、一度休息をとって回復したとしても、またすぐに疲れをためこんでしまいます。そのため、疲れをためないような工夫が必要です。ここでは、そんな方に向けて、仕事中に注意することで疲れをためない方法や、家でできる疲れを解消する方法をご紹介します。
仕事の合間に適宜休養をとる
疲労はたまればたまるほど解消しづらくなります。そのため、仕事の合間に適宜休養をとるようにしましょう。昼休みの間に20分だけ仮眠をとり少し体を休ませたり、ランチついでに散歩をしてみると、疲れをためこまず、仕事の効率も上げることができるでしょう。
仕事中の姿勢に注意する
デスクワークや立ち仕事、家事など、長時間同じ姿勢でいることを強いられる仕事は、疲れをためる原因になります。血行が悪くなるため、乳酸がたまり、疲れがとれない身体になるからです。正しい姿勢でいることで、筋肉の負担を減らしたり、定期的に足踏みをして身体を動かしたり、仕事中の姿勢を工夫するとよいでしょう。
湯船にゆっくりつかる
血流の改善は、たまった乳酸を流すため疲労回復に適しています。湯船にゆっくりつかることで血流は改善します。38~40℃のぬるめのお湯にじっくりつかると、血流を改善するだけでなく副交感神経を活発に動かしリラックスできるのでおすすめです。
良質な睡眠をとる
疲れがとれにくい方は、ただ寝れば改善するというわけではありません。質のよい睡眠をとる必要があるのです。夜寝る1時間前からスマートフォンを見るのをやめたり、間接照明にしてみたりなどの工夫をしてみるとよいでしょう。
食事の時間・バランスに気をつける
食生活の乱れは、疲労をためこむ原因になります。できる限り3食、毎日同じ時間帯に食べるようにしましょう。栄養バランスにも気をつける必要があります。内臓が疲れているときは、消化しやすいものがおすすめです。また、内臓を疲労させる原因になるのでアルコールはできるだけ控えましょう。
なお、疲労回復に適した食材は後半で解説するので、参考にしてみてください。
程よく運動する
運動をすると身体がより疲れてしまうイメージがありますが、適度な運動は血流を整えるため、身体にたまった乳酸を排出してくれます。その結果、疲労がたまりにくい身体をつくることができます。
とはいえ、あまりに激しい運動は身体に疲れを残してしまいます。まずは、ジョギングや散歩、軽い筋トレを毎日の習慣にしてみてはいかがでしょうか。
趣味などでストレスを発散させる
ストレスを発散させるために、趣味に没頭することもおすすめです。しかし、疲れているときには注意が必要です。リラックス効果がある副交感神経は、趣味で興奮しているときには活発に動きません。疲れて帰ってきたら、まずは身体を休めて、休日に趣味でストレスを発散しましょう。
疲れているときに摂るとよい栄養素・食材は?
疲れをためこまない身体を作るためには、食事にこだわるのもおすすめです。どのような栄養素に気をつけて食材を選べばよいのでしょうか。ここでは、疲れているときに摂るとよい栄養素や食材について解説します。
ビタミンB群
ビタミンB群、特にビタミンB1、B2は、疲れによく効く栄養素です。ビタミンB1が不足すると、乳酸が体内に蓄積されやすくなり、疲れやすくなったり、だるさを感じるようになったりします。ビタミンB2が不足すると、タンパク質や脂質、糖質の代謝に関わっているため、疲れやすくなったり、回復しにくくなります。
ビタミンB1は、豚肉やレバー、胚芽米や枝豆に多く含まれています。また、ビタミンB2はレバーやサバ、ししゃもや納豆に多く含まれています。
ビタミンC
ビタミンCには抗酸化作用があるといわれています。ストレスによって発生した活性酸素を取り除き、精神的な疲れをとってくれるでしょう。ビタミンCを多く含む食材は、レモンをはじめとした柑橘系の果物です。これらの果物にはクエン酸が含まれており、肉体的な疲れも回復させてくれる効果が期待できます。
カルシウム
カルシウムといえば、骨を丈夫にするというイメージがありますが、疲労回復にも効果が期待できます。筋肉をスムーズに動かす働きがあるため、疲れにくい身体をつくることができるのです。カルシウムを多く含む食品といえば、牛乳や乳製品です。また、小松菜や大豆、小魚にも多く含まれているため、積極的に摂取するように心がけましょう。
鉄分
鉄分は貧血に効くといわれているとおり、血液の生産に関係する栄養素です。血液に含まれるヘモグロビンは、体内に取り入れた酸素を身体全体に運ぶ役割があり、不足すると運動能力が低下し、疲れやすくなります。鉄分を多く含む食品は、レバーやあさり、大豆や大豆製品、ひじきなどがあります。ビタミンCと一緒にとると、さらに吸収が進むのでおすすめです。
イミダペプチド
イミダペプチドという栄養素は、脳の自律神経の中枢に働きかけるため、神経細胞の疲れを抑制する働きが期待できます。自律神経に負担がかかると、リラックス効果がある副交感神経が活発に働けなくなるため、疲れがたまりやすくなるのです。イミダペプチドは、鶏の胸肉やカツオ、マグロに多く含まれています。
これらの食材を1日100g摂取すれば、1日に必要な摂取量を達成できます。
寝る前に1分でできるストレッチの方法
質のよい睡眠は、身体の疲れだけでなく、脳の疲れもとることができるため、疲労回復には必須です。良質な睡眠をとるためには、寝る前のストレッチがおすすめです。1分間でできるストレッチ方法をご紹介するので、試してみてはいかがでしょうか。
(1)横になって腕の力を抜き、身体の横におきます。
(2)両ひざを立て、左右の足の裏をぴったりとつけながら、ゆっくりと太ももを左右に開きます。
(3)気持ちのよいところまで開いたら、そのままの姿勢で10~15秒キープします。
(4)ゆっくりと太ももを閉じます。
(5)上半身をキープしたまま、両ひざを一緒に左側に倒します。
(6)上半身も左側に倒します。このとき、右腕も一緒に倒すようにしましょう。
(7)身体を戻し、右側も同じように行います。3秒ずつ左右交互に5回繰り返します。
(8)終わったら、ゆっくり呼吸をしながら両手、両足をまっすぐに伸ばします。
(9)関節もまっすぐ伸びたら、そのまま10秒キープします。
これでストレッチは完了です。
参考:“しんどい疲れ”の原因は脳疲労!? 寝る前の『1分間すっきりストレッチ』で体のだるさを改善しよう - Woman type [ウーマンタイプ] 女の転職type
疲れの原因は仕事の環境?転職という選択肢も
仕事の環境が合っていないと、肉体的にも精神的にも疲労しやすくなります。ここまでご紹介した内容を試しても一向に疲れが回復しない場合は、転職を考えるのも、ひとつの選択肢といえるでしょう。
ただし、疲れているから転職をするという考え方では、転職後も前向きに働くことができません。今辞めるべきなのか、自分に合う仕事や仕事の環境はどのようなものがあるのかを前向きに考えて探すようにしましょう。
まとめ
疲れはただ休息すれば回復するというものではなく、積極的に疲れをとるための方法を試してみることが回復への早道です。まずは、この記事でご紹介した疲労回復方法をいろいろと試してみてください。
とはいえ、仕事の量やストレスが多く、転職を考えている方もいるかもしれません。転職先でもストレスで悩まされないためには、自分の求める仕事環境を見極めたうえで転職活動に臨むようにしましょう。
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