退職を引き止められた際の対処法!
円満退職するためのポイントとは

退職を引き止められた際の対処法!

退職を検討しているが、職場からの引き止めが心配だったり、実際にしつこい引き止めにあって困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では会社が退職引き止めを行う理由や、引き止めに上手く対処する方法、よくある引き止め方と対処法などについて解説します。

会社が退職を引き止める理由

会社はなぜ退職希望者を引き止めるのでしょうか?それには、主に3つの理由が挙げられます。

人手が足りなくなる

従業員の退職によって会社に生じる最も大きな影響は、人手が足りなくなる点です。

代わりの人員を採用して職場で戦力になるまで育てるには、コストと時間を要します。

仕事の引き継ぎや新人の教育に人員を割いた結果、予定した事業計画が未達成に終わることも珍しくありません。

また、中小企業などで多いのが、仕事を引き継げる人や新人にOJTを行える人がいないというケースです。

さらに、優秀な社員の退職により、周囲が不安を覚えて士気が下がり、退職希望者が続く恐れがあります。

会社が引き止めを行うのは、退職者の穴埋めに割くコストや時間、離職率の増加というリスクを避けるためです。

上司の評価が下がる可能性がある

上司にとって部下の退職は、上司自らの管理能力がないという評価につながる恐れがあります。そのため、上司は部下にできるだけ退職を思い留まってほしいと考えます。

上司はメンバーの教育・指導は勿論のこと、組織の業務内容や進捗の把握、メンバーの業務バランスといった組織全体のマネジメントもしなければなりません。

誰か一人が退職となると想定していた計画を見直さなければならなかったり、順調に進んでいたプロジェクトの進捗に影響を及ぼしたりすることもあります。

また、いくら上司本人の仕事のパフォーマンスや評価が高くても、自分の配下のメンバーの離職率が高いとメンバーのマネジメントという点においては評価が下がってしまう場合もあります。

部下の将来を思って助言している

部下自身のキャリアを心配して、上司が退職を引き止める場合もあります。

目先の閉塞感などの理由で、退職後のキャリアプランを考えずにやめようとする部下に、将来的なキャリア形成を考えて助言するケースなどです。

このようなアドバイスを受け入れるのが難しいと思う人もいるかもしれません。

しかし、自分をある程度知っている上司からの客観的なアドバイスは、自分を見直す契機となるため、意見に耳を傾けるのも有益です。

退職の引き止めを避けるための3つのポイント

会社が退職したい人の引き止めを行う事情を理解したうえで、引き止めに上手く対処するための3つのポイントを解説します。

退職希望日の1ヶ月以上前には退職の意思を伝える

円満退職の秘訣は、退職は会社や上司に少なからずリスクを与えるものだと認識し、周囲にかかる負担をできるだけ少なくすることです。


重要なのは、退職の意思を伝えるタイミングです。
就業規則に退職に関する記述があります。申し出方法や報告先について詳しく書いてありますので、就業規則を確認してその取り決めにしたがって対応しましょう。

また、退職する前に仕事の引き継ぎを行う時間を確保することも大切です。
仕事を引き継いでくれる相手の負担を軽くするために、引き継ぎ期間を設定できる余裕をもって退職を伝えましょう。

退職時期は人手が不足しやすい繁忙期を避けましょう。退職のタイミングを考えることは会社や同僚のためにもなりますが、退職前に引継ぎが忙しくなり、新しい仕事の準備ができなかったり就業開始時期を再設定したりすることを避けることもできます。

新しい職場に勤める準備を落ち着いてするためには、自分自身にとっても重要なことです。

退職理由は前向きな内容にする

仕事内容や職場への不満などネガティブな退職理由を伝えた場合、会社や上司は改善案を出して慰留を行うこともあります。

引き止めに上手く対処するには、ポジティブな退職理由を告げるのがベストです。

たとえば、長期的なキャリア形成という視点からの退職理由などが挙げられます。

「長期的には○○の仕事をしたいので、△△の業界で新たな経験を積む必要がある。だから、転職してチャレンジしたい」など、周囲が納得して送り出してくれるような展望を伝えるようにしましょう。

優柔不断な伝え方は避ける

会社や上司は、従業員の退職によるリスクを嫌います。

そのため、「退職したいのですが迷っています」などの優柔不断な伝え方をすると、迷っているならば・・と引き止めようとするでしょう。
確実に退職をするのであれば退職を延々と引き延す事態は避けたいものです。

転職先から内定をもらった時点で退職を伝えるなど、引き止めの余地を与えない工夫が必要です。

転職先での入社日など、期日が決まっていれば、会社や上司もそれ以上引き止めようとはしません。

よくある退職の引き止め方と対処法

それでは、実際によくある退職の引き止め方とその対処法を解説します。

会社の事情も考慮し、お互い納得できるように交渉を行うことが、円満退社する秘訣です。

給料アップや異動などの条件を提示される

給料アップや異動など、待遇改善の条件を提示されるケースがあります。

こうした条件は、退職撤回後はうやむやにされることが多いです。
後任の採用を待つといっても、採用活動が計画通りに進むとは限らず、退職が延々と後ろ倒しになる可能性があります。

対応策としては、待遇や職場への不満を退職理由に挙げないようにしましょう。現在の職場では、自分が望むキャリアパスの実現が難しいといった理由を挙げ、引き止めの余地を与えないことが大切です。

プレッシャーを与えられる

現在の会社から、一定期間、同業他社への転職を禁止されるケースがあります。

「競業避止義務」といって、機密情報の流出防止のため、同業他社への転職の禁止・制限についての条項を、就業規則や誓約書などで設けている会社もあります。

退職時にサインを求められることもあり、躊躇するかもしれません。在職中に得た機密情報が同業他社に漏れてしまうと大きな損害を被ることになります。機密情報が漏れることを防ぐためにも用意されているといってよいでしょう。

法律上、同業他社への転職は、問題ありませんが、元従業員という自覚と常識をもって節度ある行動をしましょう。

また、退職に対して損害賠償を仄めかされるケースもあります。
しかし、雇用契約に対する罰金や違約金の設定は、法律で禁止されています。

法律で定められた退職の取り決めにしたがって退職しているのであれば、会社は退職者に対して損害賠償の請求はできない点を理解しておけば問題ありません。

退職トラブルを無料相談できる窓口

円満退職を心がけたにも関わらず退職トラブルが発生した場合に、無料で相談できる窓口を紹介します。

労働基準監督署の総合労働相談コーナー

総合労働相談コーナーは、退職トラブルだけではなく、パワハラやいじめ、解雇や雇い止め、給料引き下げや採用などの労働問題全般について、無料で相談できる窓口です。

労働基準監督署内や労働局など、各都道府県に約380の窓口が設置されています。

匿名で無料の電話相談が受けられ、専門の相談員からアドバイスをもらえます。

問題が解決されない場合、助言・指導や労働紛争のあっせん(労働委員会などが、労働者と使用者の間に入ってトラブル解決をサポートすること)による解決など、次のステップや相談先について提案をしてくれます。

全国社会保険労務士会連合会の総合労働相談所

各都道府県の社会保険労務士会が設置している相談窓口が、総合労働相談所です。

こちらも、退職金支払の拒否や退職勧奨などの退職トラブルに加えて、労働問題全般を扱っています。

無料ダイヤルで、実務経験を積んだ社会保険労務士からアドバイスをもらえます。

また、労働紛争のあっせんによる解決が適切と社労士が判断した場合、申し立てのサポートも行います。相談は無料、あっせん費は有料となります。

法テラス

法テラスは、労働問題だけではなく、離婚や相続など、法的トラブル全般の解決のために、国が設立した無料の相談窓口です。

無料のサポートダイヤルに電話すると、相談内容に応じて専門のオペレーターが、弁護士会などの相談機関や法制度などを紹介してくれます。

また、収入が一定金額未満の人については、弁護士などに無料で法律相談を行える制度もあります。

会社から損害賠償請求を受けたが、訴訟に応じる経済力がない場合などにぜひ利用してください。

まとめ

会社が退職を引き止める理由は、会社や上司にリスクが生じるのを防ぎたい、退職者本人を思って、など様々です。

退職の引き止めに上手く対処するには、退職希望日の1ヶ月前以上に伝えるなど、周囲にできるだけリスクや影響が生じないよう配慮するのがポイントです。

円満退職のためには、前向きな退職理由を伝え、退職時期などの交渉については毅然としつつもできるだけ誠意を示すといったバランスを大切にしましょう。

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