転職先が決まったら、今の職場に退職することを伝えなければなりません。しかし、どのように退職を伝えればいいかわからない方もいるでしょう。
この記事では、退職をスムーズに済ませたい方のために、退職までの流れ、上手な退職の伝え方、注意点などを解説します。上手な退職の伝え方を学んで、退職が決定した際には活用してください。
退職までの流れ
ここでは転職活動を開始してから、会社を退職するまでの流れを詳しく説明していきます。
転職活動開始
会社に在籍しながらの転職活動をする方の多くは退職する4~5ヶ月ほど前から開始しているようです。転職活動を優先して仕事をおざなりにするなど、会社に迷惑をかけるような行動は控えるようにしなければいけません。
転職先から内定をもらう
転職先から内定の連絡をもらったら、入社日を決めて退職の準備を始めましょう。退職までにすることは、後ほどご紹介します。
退職の意思表示を行う
内定をもらったら会社に退職の意思を伝える必要があります。退職についての流れは就業規則に書いてありますので、必ず確認しましょう。1〜2ヶ月前に直属の上司に伝えるというケースが多いようです。退職日は最終的に会社と相談の上で決定します。
退職届の提出
会社によっては、退職届のフォーマットが決まっていることもあります。就業規則に提出先も書いてありますのでを確認しましょう。退職届の提出は必ず行うものではなく、口頭で退職の旨を伝えるだけでも問題ない会社もあります。
退職の手続き
退職届を提出したら、退職のための手続きや引き継ぎをします。退職の手続きには「社内での手続き」と「公的な手続き」があります。退職前に必要な手続きの期限や内容を確認しましょう。また、自分が担当していた仕事を確実に後任者に引き継ぎます。取引先があれば、後任者の引継ぎと合わせて退職直前にならないタイミングで挨拶を済ませましょう。
「公的な手続き」に関しては、こちらの記事「退職手続きって何すればいいの?ストレスない退職のポイント徹底解説!」もご覧ください。
退職
当日は各種手続きや挨拶回りなどやることが多いので、早めに出勤するといいでしょう。会社に返却すべきものや、受け取るべきものを確認してください。また、お世話になった職場の方々へ挨拶をし、机やロッカーなど使ったものを片付けます。
退職を上手く伝える言い方
次に、退職時によくある理由ごとに、退職の意思を上手く伝える具体例をご紹介します。前提として、退職理由は前向きな内容を伝えるべきです。人間関係や待遇などのネガティブな理由は避けましょう。
やりたい仕事がある
転職してやりたい仕事がある場合は、以下のように伝えるとよいでしょう。
例文1
「自分の年齢や人生を考え、可能なうちにほかの業種にもチャレンジしてみたいと思い、転職を決意しました。」
例文2
「子供の頃から身体を動かすことが好きでスポーツ業界で働いてみたいという夢がありました。今の仕事にもやりがいを感じてはいるものの、やはり夢があきらめきれず、転職しようと考えました。」
家の仕事を継ぐこととなった
家業を継ぐ場合は、以下のように伝えましょう。
例文1
「親が高齢になり、家業を続けるのが難しいという相談を受けました。子供のころから見慣れた家業を廃するのは忍びなく、自分が後を継ぐことを決意しました。そのような理由から、退職させていただきたいと思います。」
例文2
「父親の入院のため、家業を手伝いたいと考えています。田舎に戻ることになりますので、残念ですが退職させていただければと思います。」
結婚することとなった
結婚を機に退職する場合は、以下のように伝えましょう。
例文1
「私事ですが、再来月に結婚することになりました。お相手の意向もあり、仕事を辞めて家庭に入りたいと思います。そのため勝手ではありますが、退職させていただければと思います。」
例文2
「実はこのたび結婚することになりました。お相手の職場が離れており、引っ越しを考えているため、その準備もあり退職させていただければと思います。」
病気療養することとなった
少々ネガティブな内容ですが、病気療養が理由の場合は以下のように伝えましょう。
例文1
「数か月前に病気が見つかり、闘病を続けておりました。仕事を続けたいとがんばっていましたが、医者の勧めもありしばらく療養に専念したいと思います。休職も考えましたが、期間もわからないので退職という形にさせていただければと思います。」
例文2
「最近体調が悪く、病院を受診したところ病気が見つかりました。一人暮らしでは心もとなく、これを機会に実家に戻り治療に専念したいと考えており、退職させていただければと思います。」
一身上の都合
退職理由は伝えたほうがよいのですが、理由をどうしても伝えたくない場合は最終手段として以下のように伝えましょう。
例文1
「まことに勝手ではありますが、一身上の都合で退職させていただきたく思います。」
例文2
「急なことで大変恐縮ですが、このたび、一身上の都合で退職させてください。」
退職を言い出す際の注意点
次に、退職をスムーズに進めるために、退職を言い出す際の注意点6つをご紹介します。
会社の愚痴や悪口を退職理由にしない
退職を伝える際に、会社の愚痴や悪口をいうのは控えましょう。たとえ本当の理由であったとしても、お世話になった会社であることに違いはありません。円満に退職できるよう努め、。退職理由は、必ず前向きな理由にしましょう。
会社の忙しい時期を避けて伝えよう
職場に大きな迷惑をかけないよう、繁忙期の退職は避けましょう。また、仕事が忙しいときは上司も後任者も余裕がなく、退職に向けての体制つくりがスムーズに進まない可能性もあります。円満退職するためにも、退職日を含めて繁忙期は避け、退職の計画を立てましょう。
就業時間外に上司に伝えよう
退職の話をする場合は、仕事の妨げにならないよう就業時間外に伝えるのがベターです。きちんと上司に話を聞いてもらうためにも、就業時間を避けたほうがよいでしょう。上司が忙しそうな場合は、前もってメールなどでアポイントメントを取るようにします。
切り出すときは、謙虚な言い方にしましょう
切り出す際に「絶対にやめます」と断言しすぎず、謙虚な言い方で伝えましょう。一方で、退職を迷っているとも取れる伝え方では引きとめられる可能性もあるため、謙虚で柔らかい言い方ながらも退職の強い意志は伝えるようにします。
引き止められたら、まず感謝の気持ちを伝えよう
退職を引き止められたらまずは感謝の気持ちを伝え、再度退職する強い意志を伝えます。また、退職を伝えたときに「〜〜を変えるから辞めないでほしい」と、条件を提示して引き止められることもあります。「退職したいという強い思い」「感謝の気持ち」をきちんと伝えることが重要です。
競業避止義務を理解しよう
会社の機密情報・顧客情報などを扱っていたことから退職後一定期間は同業他社に就職を控えることを望まれる場合があります。「◯年間は同業他社に就業しない」といった「競業避止義務」の規定がありますので確認しましょう。法律上は職業選択の自由がありますので、同業他社への転職は可能ですが、会社の機密情報を外部に漏らすことは退職後も行ってはいけません。前職で勤めていた誇りとモラルを守りましょう。
退職までにやっておくべきこと
会社を円満退職するために、退職までにやっておくべきことを5つご紹介します。
会社の就業規則の確認
退職までに、退職届の提出期限や提出先、流れなどを確認します。有給休暇についても残りを確認しましょう。次の仕事の準備などで有給消化を考えている場合は、早めに申請しましょう。
引継ぎをきちんと行う
引き継ぎ業務としてやるべきことを確認し、退職日から逆算してスケジュールを立てます。現在の進捗状況や仕事の段取りなどを資料にまとめておき後任者へ渡しましょう。
社内外の人への挨拶
社内で挨拶できる方には直接挨拶をしましょう。また、挨拶メールも送りましょう。社外の方や取引先には、挨拶とともに、次の担当者を紹介し、退職後も後任者がサポートすることを伝えます。
パソコンなどの返却と重要書類の破棄
パソコンの個人情報はすべて削除し、会社の備品は全て返却します。必要であれば、ファイルの整理やデータのバックアップを取ります。
また、重要資料は破棄するか返却しますが、会社によって異なるので、確認をとって処理しましょう。
退職後に就職活動する場合の失業手続き
退職後に就職活動する場合は、失業保険を受ける手続きをしましょう。法律で条件が細かく決まっているため、退職する前に調べておく必要があります。また、失業保険を受ける場合には離職票が必要なので、いつ発行されるかも確認しておきましょう。
まとめ
退職までの流れから、退職までにやっておくべきことをご紹介しました。円満に退職ができるよう、ぜひこの記事を参考にしてください。
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